肝臓から分泌された胆汁は、胆管という細い管を通って十二指腸に運ばれます。この胆管と、それに連絡した袋状の胆のうを総称して、胆道とよびます。この胆道内にできた石が胆石です。胆管内にできる胆管結石や、胆のう内にできる胆のう結石があります。胆石症とは、胆管結石や胆のう結石が原因で発症する、さまざまな病気のことです。




胆石は、胆汁に含まれているコレステロールやビリルビンが固まることでできます。それぞれコレステロール結石とビリルビン結石とよびます。コレステロール結石は、胆汁内にコレステロールが多すぎる場合に発生します。一方、ビリルビン結石は、胆道の感染により発生します。




結石のある部位により症状が異なります。主に上腹部の不快感、重苦しさなどがあります。この症状は、暴飲暴食や脂肪分のとりすぎの後に多くみられます。また、肉体的、精神的な過労が原因であらわれることもあります。その他、おなかが張っている感じ(=腹部膨満感)、便秘、右背部のはりや圧迫感などがあります。ほとんど自覚症状のない場合もあります。
胆のう結石が原因で胆のう炎を発症したり、胆のう結石が胆管に移動することで急性胆管炎を発症すると、胆石仙痛とよばれる激痛があらわれます。この痛みは突然あらわれることが多く、上腹部からはじまり、右胸部、右背部、右肩などに広がる傾向があります。痛みの発作は10分〜2時間くらい続きますが、数日にわたりくり返す場合もあります。重症になると発熱や黄疸があらわれ、放置しておくと急激にショック症状に陥ります。




胆石症では、胆石の状態(数や大きさなど)を調べることが大切です。1〜2ヵ月に一度は必ず病院を受診し、検査を受けていただくことをお勧めします。

○ 腹部超音波検査 :
腹部に超音波発振器をあて、モニターに胆道を映しだして確認します。半年〜1年間に一度検査します
○ 血液検査 :
GOT、GPT、LDH、γ-GPT、ビリルビン、赤血球、ヘモグロビン、ヘマトクリット、白血球、血液像、血小板などを測定します




胆石仙痛があらわれている場合には、外科的な治療が必要な場合もあるため、専門の医療機関に紹介します。無症状、もしくは症状の軽い胆石症の場合には、病気が悪化しないよう、適切な治療をおこなうことが大切です。

○ 食事療法 :
過食や脂肪分のとりすぎをさけ、規則正しい食生活を心がけるよう指導します。また栄養士が医師の指示のもと患者さんをサポートしています
○ 薬物療法 :
胆石を溶かす薬、胆汁の分泌を促し流れをよくする薬、コレステロールの腸管吸収をおさえる薬など、医師が判断し処方します。当院では保険による漢方治療もおこなっています(→『 ● 漢方の診断と治療(保険適用)』へ)









平成14年6月1日 作成・アップ
編集・監修:中島 章(医師)